子育て中は、さまざまな課題に直面しますよね。子どもとの向き合い方がわからなかったり、仕事と家庭の両立が難しかったり、多くの家庭が子育てに何かしらの大変さを感じています。
このような場合、子育ての大変さを乗り切るためのポイントを押さえておくことが大切です。そこで、この記事では、経験しないとわからない子育ての大変さを具体例で紹介します。また、大変な子育てを乗り切るために大切なことについても紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
経験しないとわからない子育ての大変さ
子育ては、仕事や学びと同じく、実際に経験しなければその本質は掴めません。育児書やウェブサイトで得られる情報は参考になりますが、子ども一人ひとりのユニークな性格には対応できないため、育児に絶対的な「正解」は存在しません。
実際に子育てを経験すると、理想と現実のギャップに戸惑うことも少なくないですよね。子育ての大変さを具体的に伝えるのは難しいですが、子育ての大変さは、子どもの予測不可能な行動や反応に対応する日々のなかにあります。
「子育てが大変」だと思うのは親として失格なのか？
2020年の文部科学省の調査で、子育てに負担や不安を感じる人が全体の70%以上に上ることが明らかになりました。しかし、子育て自体が本質的に大変なのか、環境や状況がその感覚を強めているのか考えてみる必要があります。
もし、24時間体制で子どもの世話を支援してくれる人がいれば、多くの家事負担が軽減され、育児の喜びをより深く感じられるかもしれません。たとえば、子どもが寝た後に自分の趣味の時間を楽しむ余裕が生まれたり、安心してお風呂に浸かれる環境があれば、育児のストレスは大きく減少します。
このように、子育ての「大変さ」は、仕事や家事などの多重負担に起因する可能性が高いです。育児の困難さに罪悪感を抱く必要はなく、むしろその原因を理解し、適切なサポートを求めることが重要です。
参考：令和2年度「家庭教育の総合的推進に関する調査研究 ～家庭教育支援の充実に向けた保護者の意識に関する 実態把握調査～」 報告書 令和3年2月 株式会社インテージリサーチ｜文部科学省
子育ての大変さがわかる7つの具体例
ここからは、子育ての大変さがわかる7つの具体例を紹介します。それぞれについて詳しくみていきましょう。
1.子どもとの向き合い方が難しい
子どもとの向き合い方は、多くの親にとって難題です。子どもが言うことを聞かない、なだめ方がわからない、叱り方に迷う、好き嫌いが激しい、ルールを理解してもらえないなど、日々の育児は挑戦の連続です。
これらの問題は、子ども一人ひとりの性格や発達段階によって異なり、親としてのアプローチも変わってきます。適切な対応を見つけ出すことは容易ではありませんが、子どもの気持ちを理解し、根気強く接することが大切です。
2.自分のペースで生活できない
子育てをしていると、「自分のペースで生活できない」という感覚に直面することがよくあります。家事が進まない、子どもが泣き止まない、思い通りに物事が進まない、子どもが計画通りに動いてくれない、時間が常に不足している、これらは多くの親が共感する悩みです。
結果として、自分の時間や計画を子どものリズムに合わせて調整しなければならず、これまでの自由な生活リズムは大きく変わります。この新しい生活のリズムに適応することは簡単ではありませんが、時間を見つけて自分のための時間をつくることも大切です。
なお、子育ての悩みについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。
関連記事：子育て中の悩みを和らげる3つの方法｜子育て中に多い悩みや相談できるサービスをご紹介！
3.睡眠時間が確保できない
子育て中の親にとって、睡眠時間の確保は大きな課題です。「夜にぐっすり眠れない」、「常に眠い」、「長時間寝られない」など、多くの親が同じ悩みを抱えています。
とくに新生児の期間は、夜間の授乳で2～3時間ごとに起こされるのが辛く、休息を取るのが難しいですよね。また、子どもを寝かしつけても、ベッドに置くと起きてしまい、抱っこしてはベッドに置いての繰り返しになることも少なくありません。
このような状況では、精神的、肉体的に影響を受けてしまいます。睡眠不足は育児の質にも影響するため、パートナーにサポートを求めたり、交代で休息を取るなどの協力が不可欠です。
4.仕事と家庭の両立が難しい
仕事と家庭の両立は、多くの親にとって切実な課題です。仕事から帰宅した後も家事や子どもの世話が待ち構えており、グズる子どもへの対応にイライラが募ることもありますよね。
また、定時で仕事を終えてから保育園や学童への送迎、食事の準備と、休む間もなく仕事と家庭を両立しなければならない日々は、身体的にも精神的にも大きな負担です。
また、保育園からの距離や通勤時間が仕事と家庭生活のバランスを取るうえでの障壁になり、転職を考える方もおられます。このように、仕事と家庭を両立させるには、時間管理やストレスへの対処が重要な課題になります。
5.病気にかかりやすい
子どもがいる家庭では、「病気」という課題に頻繁に直面します。健康管理は常に親の心配の種であり、通院や投薬が日常的になる家庭も少なくありません。
とくに、アトピーのような慢性的な疾患がある場合、寝付いた後に爪を切ったり、クリームを塗るなどのケアを施す必要があり、親の負担は増大します。さらに、突発的な病気やノロウイルスのような感染症に家族全員が同時に感染するような状況では、家庭内のストレスはピークに達するはずです。
自分自身の体調が悪いときでも、子どもの世話をしなければならないため、心身ともに大きなストレスを感じます。
6.ご飯を食べるのが遅い
子どもがご飯を食べるのが遅いという問題は、多くの家庭での共通の悩みです。食事時間が長引くと、その分家族全員のスケジュールに影響を及ぼします。とくに、忙しい朝や疲れている夕方には親のイライラの原因にもなります。
子どもがゆっくり食べる理由はさまざまで、食べ物の好き嫌いや集中力の欠如、または、時間が遅い早いという感覚がまだないのかもしれません。
対策としては、食事の時間を一定にする、食事を楽しむ工夫をする、砂時計で時間の感覚を教えてあげるといった工夫を凝らすなどがありますが、根気よく子どもをサポートすることが重要です。
7.癇癪（かんしゃく）を起しやすい
子どもが癇癪を起こしやすいことも、多くの家庭での共通の悩みです。幼い子どもは感情のコントロールが難しく、欲しいものを手に入れられなかったり、我慢を強いられたりすると、怒りや泣き出すことがあります。
このような癇癪は、子どもの発達段階における特有のものであることを理解しなければなりません。まず、冷静な対応が大切です。怒りっぽくならず、子どもの感情を受け止め、安心感を与えることが大事です。
また、予防策として、子どもの感情や疲れを考慮してスケジュールを立て、適切な休息や食事を提供することも役立ちます。
癇癪は成長とともに収まっていくもので、親子のコミュニケーションを通じて感情の表現力やコントロール力が向上します。親としては、子どもの健全な発達をサポートしながら、愛情と忍耐を持って接することが大切です。
大変な子育てを乗り切るためのポイントは5つ
ここからは、大変な子育てを乗り切るためのポイントを5つ紹介します。それぞれについて詳しくみていきましょう。
1.夫婦で協力する
大変な子育てを乗り切るために大切なことは、夫婦で協力することです。子育ては大きな責任と時間を要する作業であり、夫婦の連携が欠かせません。
まずは、夫婦間での情報共有が大切です。子どもの成長や日常の出来事についてコミュニケーションを取り、意見交換してみてください。共通の理解があれば、問題解決もスムーズになります。
また、家事や育児の分担を明確にしましょう。お互いに負担を分かち合うことで、ストレスを軽減できます。さらに、感情をオープンに共有し、お互いの不満や要望を理解し合いましょう。お互いにサポートし合うことで、子育てのプレッシャーを和らげられます。
最も重要なのは、パートナーシップです。夫婦で協力し、信頼関係を深めることが、大変な子育てを共に乗り越える鍵となります。
2.家事をしない日をつくる
大変な子育てを乗り切るために大切なことは、家事をしない日をつくることです。子育てが大変な理由の1つは、家事と並行しなければならない点です。そのため、思い切って家事を休む日を設けてみましょう。
家庭の状況に合わせて、1週間に1回、最低でも1ヵ月に1回、掃除や洗濯などの家事を一切せず、育児に専念する日を決めてみてください。家事を休むことで、気持ちに余裕が生まれ、育児により集中できるようになります。
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3.子育てを楽しむ
子育てで大切なことは、子育てを楽しむことです。子育てを「取り組むもの」や「義務」ととらえるのではなく、一緒に遊んだり楽しむことを心がけましょう。子どもとの時間を楽しむ気持ちが、育児を楽にする秘訣です。
育児が試練に感じられることもあるかもしれませんが、周りのサポートを受けたり、パートナーと協力して育児や家事を分担することで、ストレスを軽減できます。子育てが辛いと感じたときは、妊娠中に子どもの誕生を楽しみに待ち望んだことや、子どもとの楽しい日々を思い出してみましょう。
また、子どもが生まれた頃の写真や動画を振り返るのもおすすめです。楽しい思い出が育児の活力となり、大変な子育てを乗り越える助けになります。
4.子どもの成長を夫婦で共有する
子どもの成長を共有することは、夫婦関係を強化する大切な要素です。子どもの成長について話すことで、夫婦間の絆が深まります。その際、お互いの価値観を尊重し、批判的な意見を避けることが大切です。
また、子どもの成長について語り合うことは、喜びや悩みを共有する良い機会です。子どもが新しいことを学んだり、成長する姿を見ることは、親としての誇りと幸福感を提供してくれます。夫婦でこの喜びを共有することで、家族の一体感が高まります。
さらに、子どもの成長に関する意見や期待を伝え合うことで、共通の育児目標を持つことも可能です。夫婦間のコミュニケーションを通じて、子育てに対する協力体制を築いてください。
5.定期的に息抜きする
大変な子育てを乗り切るために大切なことは、定期的に息抜きすることです。子育ては喜びと共にストレスや疲労も伴います。そのため、自分自身の健康と幸福感を維持するために、定期的なリフレッシュが欠かせません。
たとえば、パートナーや家族の協力を得て、子どもを預けて外出する時間を確保することが考えられます。趣味やスポーツ、友達との交流など、自分の興味や関心を追求する時間を持つことも大切です。
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これらの息抜きにより、子育ての質が向上し、大変な時期も乗り越えやすくなります。自分自身を大切にし、バランスの取れた生活を送りながら子育てを楽しんでいきましょう。
まとめ
この記事では、経験しないとわからない子育ての大変さやその具体例、大変な子育てを乗り切るためのポイントについて紹介しました。
子育ては、実際に経験しないとわからないことばかりです。また、理想と現実のギャップにストレスを感じることも少なくありません。
もし、子育てが大変だと感じている場合は、パートナーやご両親などの協力を得て、家事をしない日をつくったり、定期的に息抜きする時間を設けたりしてみてください。
気持ちに余裕ができることで、今よりも子育てを楽しめるようになることを願っています。
