子どもにとっておやつは楽しみな時間の1つですが、「なにをあげるべきなの?」と悩まれている方もおられるのではないでしょうか。おやつは、空腹を満たすためだけのものでなく、成長に必要な栄養素を摂るための手段の1つです。
しかし、おやつの摂り過ぎは食生活のバランスに影響を与えるため、適切な量やタイミングを理解しなければなりません。また、市販のおやつの選び方を理解しておけば、子どもの成長によい影響を与えられます。
2歳の子どもにおやつが必要な理由とは?
幼児にとっておやつは、成長を支える大切な食事の一部です。とくに、2歳頃の子どもは消化器官が未発達で、一度に多くの食事を摂るのが難しいため、食事の合間に栄養を補う必要があります。
このため、おやつは「補助的な食事」として位置づけ、1日の栄養バランスを整える役割を持たせることが大切です。市販の甘いスナック菓子ばかりではなく、子どもの成長に必要な栄養素を含む食品を選択し、健康的な習慣を身につけてあげましょう。
2歳に子どもにおすすめのおやつ
2歳の子どもにおすすめのおやつは、不足しがちなカルシウムやビタミン、エネルギー源となる炭水化物を意識して選ぶのがおすすめです。おにぎりやさつまいも、バナナ、りんご、チーズ、ヨーグルトなどが適しています。
また、豆類や卵、野菜などを取り入れれば、バランスの良い栄養補給が可能になります。市販のお菓子を利用する場合は、薄味で脂肪分の少ないものを選び、食体験の幅を広げる工夫をしてあげてください。
2歳の子どもへのおやつの食べさせ方
子どもにとっておやつは楽しみな時間の1つです。自我の芽生えにより「もっと食べたい」と主張する機会も多いかもしれませんが、おやつの摂り過ぎはNGです。ここでは、おやつのタイミングや量の目安をご紹介します。
- タイミングと回数
- 量の目安
それぞれの内容について詳しくみていきましょう。
タイミングと回数
おやつは食事の前2〜3時間程度は間隔をあけ、規則的に与えるようにしてください。子どもが欲しいと駄々をこねても、特別な事情がない限り、決めた時間を守ることが大切です。
また、おやつを夜に与えると朝食時に空腹にならず、朝食を摂るのが難しくなってしまい、生活リズムが乱れる原因となります。このため、就寝直前に食べさせないように注意してください。
量の目安
幼児にとっておやつは大切な栄養補給の時間ですが、適量を守るようにしましょう。1〜2歳の場合、1日に与えるおやつのエネルギー量は100〜150kcal程度が目安とされています。
1日2回に分ける場合は、合計がこの範囲内に収まるように調整しましょう。おやつの摂りすぎは食事の妨げになったり、偏食や虫歯のリスクを高める原因となったりする場合があります。
食事とのバランスを考えながら、おやつの量や時間を適切に管理することが、健康的な食習慣を育むために大切です。
なお、幼児期におすすめのおやつと量(100〜150kca)については以下を参考にしてみてください。
- おにぎり(ご飯50g+ふりかけ少々・約120kcal)
- さつまいもスティック(50g程度・約100kcal)
- バナナ(1本・約100kcal)
- プロセスチーズ(2個・約120kcal)
- とうもろこし(茹でたもの30g・約100kcal)
市販のおやつを選ぶ際のポイントは5つ
おやつは「栄養補給のための補助的な食事」として位置づけるのが理想的ですが、毎日継続させるのは難しいと感じてしまいますよね。ここでは、市販のおやつを選ぶ際のポイントをご紹介します。
- 甘すぎるものや濃い味のものは避ける
- 喉に詰まりやすいものには注意する
- 小分けされているものを選択する
- 栄養があるおやつを選択する
- 添加物やアレルゲンをチェックする
それぞれの内容について詳しくみていきましょう。
1.甘すぎるものや濃い味のものは避ける
幼児のおやつは、できるだけシンプルな味付けのものを選びましょう。とくに、砂糖や塩分、油分が多い食品は控えてください。
たとえば、大人向けのお菓子やジュースは甘みが強いため、甘い味に慣れすぎると、食材本来の風味を感じにくくなる可能性があります。また、糖分の過剰摂取は虫歯のリスクを高める要因の1つです。
健康的な食習慣を身につけるためにも、2歳児には素材の味を生かしたおやつを取り入れるようにしましょう。
2.喉に詰まりやすいものには注意する
2歳の子どもは咀嚼する力が十分ではないため、食べものの形や硬さに注意してください。とくに、喉に詰まりやすい食材は避けるか、小さくカットして安全に食べられるようにしましょう。
たとえば、飴やガム、お餅、グミ、ナッツ類、こんにゃくゼリーなどは誤飲のリスクが高いため控える必要があります。また、ブドウやミニトマト、ソーセージ、うずらの卵などの丸い食品も、1/4程度に切る、細かく刻む、縦に切るなどして食べやすくしてください
3.小分けされているものを選択する
おやつの摂りすぎは、食事の時間までに空腹にならず、必要な栄養をしっかり摂れなくなる原因になります。健康的な食習慣を身につけるためにも、適量を守ることが大切です。
食べすぎを防ぐ方法としては、最初から与えたい分だけを取り分ける方法がおすすめです。市販のおやつを選ぶ際は、小分けタイプのものを利用しましょう。小分けになっていない場合は、一度に食べる量を決め、お皿に出して与えるようにすれば、食べすぎを防げます。
4.栄養があるおやつを選択する
市販のおやつを選ぶ際には、栄養価を意識することが大切です。とくに、ビタミンやミネラル、たんぱく質が含まれたおやつは、間食の質を高める要素となります。
たとえば、ヨーグルトやチーズなどは栄養が豊富で、満足感も得られます。さらに、食物繊維が豊富なドライフルーツや全粒粉を使ったお菓子を取り入れれば、健康的な食習慣を維持しやすくなります。
5.添加物やアレルゲンをチェックする
市販のおやつを選ぶ際は、できるだけ添加物が少ないものを選ぶようにしましょう。とくに、着色料や保存料、アレルゲンの有無を確認し、安心して食べられるものを選ぶことが大切です。
パッケージの原材料表示をチェックし、成分を理解できるかどうかを確認するのもポイントです。知らない成分が多く含まれている場合は、避けるなど基準も決めておきましょう。子どもの健康を考え、シンプルな素材のものを選ぶことで、より安全なおやつの時間を提供できます。
2歳におすすめの市販のおやつ7選
最後に、おすすめの市販のおやつをご紹介します。
- 森永乳業「フルーツでおいしいやさいジュレ 赤い野菜とくだもの 70g」
- 和光堂「1歳からのおやつ+DHAにんじん&かぼちゃビスケット」
- カクダイ製菓「1才ごろからのクッピーラムネ」
- 栗山米菓「アンパンマンのおやさいせんべい」
- 江崎グリコ「ビスコ」
- DANONE「プチダノン」
- ギンビス「たべっ子BABY」
それぞれについて詳しくみていきましょう。
1.森永乳業「フルーツでおいしいやさいジュレ 赤い野菜とくだもの 70g」
参考:ジュレシリーズ|商品情報|妊娠・育児情報サイト「はぐくみ」|森永乳業株式会社
森永乳業の「フルーツでおいしいやさいジュレ 赤い野菜とくだもの 70g」は、着色料や香料、保存料、砂糖を使用せず、野菜と果物本来の味を楽しめるジュレです。野菜が苦手な子どもでも飲みやすい工夫がされており、食事で野菜が不足しがちなときの栄養補給に役立ちます。
さらに、手に持ちやすいパウチタイプのため、小さな子どもでも安心して飲みやすい点が魅力です。
2.和光堂「1歳からのおやつ+DHAにんじん&かぼちゃビスケット」
参考:1歳からのおやつ+DHA にんじん&かぼちゃビスケット
和光堂の「1歳からのおやつ+DHAにんじん&かぼちゃビスケット」は、にんじんとかぼちゃの自然な甘みが楽しめるおやつです。成長に欠かせないDHAや鉄、カルシウムが配合されており、食事だけでは不足しがちな栄養を補うのに役立ちます。
個包装になっているため、外出時やおやつの時間にもぴったりです。小さな子どもでも食べやすいサイズで、手軽に取り入れられるのが魅力です。
3.カクダイ製菓「1才ごろからのクッピーラムネ」
参考:クッピーラムネ
カクダイ製菓の「1才ごろからのクッピーラムネ」は、口に入れるとすぐに溶ける優しい食感と、ほどよい甘さが特徴で、小さな子どもでも食べやすい商品になっています。
個包装になっているため、持ち運びがしやすく、お出かけの際のおやつとしても便利です。小さな手でもつかみやすいサイズのため、自分で食べる練習にも適しています。おやつの時間に取り入れれば、楽しく食べながら味覚を育めます。
4.栗山米菓「アンパンマンのおやさいせんべい」
参考:アンパンマンのおやさいせんべい | 株式会社栗山米菓|Befco(ベフコ)
栗山米菓の「アンパンマン おやさいせんべい」は、6種類の野菜が練り込まれたおせんべいです。アンパンマンのパッケージが特徴で、子どもが楽しく食べられるおやつとして人気があります。
化学調味料を使用していないため、安心して与えられるのも魅力の1つです。軽い食感で小さな子どもでも食べやすく、野菜が苦手な子どもにもおすすめです。
5.江崎グリコ「ビスコ」
江崎グリコの「ビスコ」は、子どもから大人まで愛されている人気の商品です。カルシウムやビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンDとおなかに優しい乳酸菌が1億個も配合されているため、幼児期の子どもにおすすめしたいおやつの1つです。
また、5年間保存できるため、保存食としても人気があります。
6.DANONE「プチダノン」
DANONEの「プチダノン」は、少量で効率よくカルシウムを摂取できるヨーグルトです。1カップ(45g)に106mgのカルシウムが含まれており、これは牛乳コップ1/2杯分に相当します。さらに、カルシウムの吸収を助けるビタミンDも含まれているのが特徴です。
やさしい甘さで食べやすく、おやつとして手軽に栄養補給ができる便利な商品です。
7.ギンビス「たべっ子BABY」
参考:たべっ子BABY <10個セット>– ギンビス・マーケット
ギンビスの「たべっ子BABY」は、国産小麦100%を使用し、卵や牛乳、大豆を使用していないため、アレルギーが気になる子どもにも安心のおやつです。かわいらしい動物の形をしたビスケットは、食べる楽しさをプラスしながら、不足しがちな栄養も補給できます。
また、小さな手でもつかみやすく、サクッとした食感で食べやすいのも魅力です。おやつの時間はもちろん、外出時の軽食としても便利な商品です。
まとめ
本記事では、2歳の子どもにおやつが必要な理由や市販のおやつを選ぶ際のポイント、おすすめの市販のおやつをご紹介しました。
幼児にとっておやつは「補助的な食事」として位置づけられ、1日の栄養バランスを整える役割があります。このため、子どもの成長に必要な栄養素を含む食品を選択し、健康的な習慣を身につけてあげましょう。
おすすめのおやつは、不足しがちなカルシウムやビタミン、エネルギー源となる炭水化物を意識して選ぶのがおすすめです。おやつは食事の前2〜3時間程度は間隔をあけ、規則的に与えるようにしてください。
1〜2歳の場合は、1日に与えるおやつのエネルギー量は100〜150kcal程度が目安とされています。食事とのバランスを考えながら、おやつの量や時間を適切に管理することが、健康的な食習慣を育むためには大切です。
また、市販のおやつを与える場合は、甘すぎるものや濃い味のものは避け、誤飲のおそれがあるものも避けるようにしましょう。さらに、栄養素や添加物の有無、アレルゲンなどをチェックし、子どもの健やかな成長に欠かせないものであるか、事前に確認するようにしてください。