共働き家庭での家事分担において「分担できていない」「自分ばかりやっている」と、不満を感じている方も多いのではないでしょうか。家事や育児に偏りがあると自分の時間が取れないため、息抜きができず、心身ともに負担がかかります。
この記事では、共働き家庭の家事分担の現状や偏りを感じやすい原因、負担を減らすコツや上手く分担できないときの打開策をご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
共働き家庭の家事分担の現状
男女共同参画白書では、6歳未満の子どもを持つ夫婦の家事や育児の時間をもとに、妻と夫の負担割合を計算しています。2006年には、妻の家事分担率が85.5%であったのに対して、2021年には77.4%まで減少しました。
この結果から、妻の家事分担の割合が少しずつ減少しているものの、未だに妻側が大きな負担をかかえている状況であることがわかります。このような現状は、働き方改革や育児支援のあり方を見直す必要性を示しています。
共働き夫婦の家事分担がおかしいと感じやすい原因は3つ
次は、共働き夫婦の家事分担がおかしいと感じやすい原因をご紹介します。原因としては、主に以下があげられます。
- 無意識な偏りがある
- コミュニケーションが不足している
- 家事への価値観に差がある
それぞれについて詳しくみていきましょう。
無意識な偏りがある
家庭内の家事分担においては、明確な話し合いを持たずに自然と決定してしまう場合が少なくありません。その結果、無意識のうちに一方に負担が集中してしまうケースが多い傾向にあります。
たとえば、洗濯は妻が担当するという前提があると、夫が積極的に関わる機会が減り、結果的に役割の偏りが固定化されてしまう場合があります。こうした状況を変えるには、日常の家事について意識的に共有し、柔軟に見直しを図るようにしてください。
なお、フルタイムで子育てと仕事を両立するコツについては、こちらの記事でご紹介しています。
関連記事：フルタイムの子育てでも後悔しない！仕事と両立するコツをご紹介！
コミュニケーションが不足している
家事分担について不満を抱えていても、それを言葉にしなければ相手には伝わらず、負担の偏りが続きます。夫側が「任せたほうがスムーズだ」と考えていても、妻側は「自分ばかりが大変だ」と感じているケースも少なくありません。
こうしたすれ違いは、意識的なコミュニケーションの時間を持たない限り、見過ごされやすいものです。家事の分担をより公平にするには、日頃からお互いの気持ちを確認し合う姿勢が欠かせません。
家事への価値観に差がある
家事を分担する際には、少しの価値観の違いが思わぬ摩擦を生む場合があります。たとえば、洗濯物の干し方や畳み方、掃除のタイミング、調味料の置き場所など、自分にとって自然なやり方が相手にはストレスに感じる場合があります。
育った環境や習慣が異なるからこそ、それぞれのやり方には理由があるものです。相手のやり方を否定せず、「なぜそうしているのか」を理解しようとする姿勢が無用な衝突を減らし、より円滑な家事の分担につながります。
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家事の分担に関する不満の違い
次に、家事の分担に関する不満の違いを具体的にご紹介します。
- 妻目線の不満
- 夫目線の不満
それぞれについて詳しくみていきましょう。
妻目線の不満
家庭内の家事に関しては、妻側からの不満が多く見受けられます。たとえば、「やっているつもり」の夫と「任せきれない」妻との間で意識のズレが生じている点が問題です。
夫が家事をしていても、タイミングややり方が異なると、かえって妻の負担が増す可能性もあります。また、細かく指示をしなければ動かない夫の姿勢に、妻がストレスを感じるケースも少なくありません。
このため、家事に対する意識やスキルの差を埋めるためにも、日頃から歩み寄り、コミュニケーションを重ねる必要があります。
夫目線の不満
家事に対して前向きな姿勢を持っていても、周囲のギャップやパートナーとの温度差に悩む男性は少なくありません。たとえば、職場や年上の世代からは「家事は妻の仕事」といった価値観を押し付けられ、家庭ではさらなる協力を求められるというギャップに戸惑う声もあります。
また、家事を頑張っていても、感謝より先に指摘が続くと意欲を失ってしまう場合があります。このため、お互いの努力を認め合い、小さな成功体験を積み重ねていくことが大切です。
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共働きの夫婦が家事を分担するためのコツは5つ
お互いに不満を持ちながら、生活するのはとてもつらいものですよね。ここからは、共働きの夫婦が家事を分担するためのコツを紹介します。
- 夫婦でのコミュニケーションを重視する
- 家事をリスト化する
- 役割分担を工夫する
- 効率的な家事のやり方を見つける
- 家事の優先順位をつける
それぞれについて詳しくみていきましょう。
夫婦でのコミュニケーションを重視する
家事分担をうまく進めるためには、日常的なコミュニケーションが欠かせません。忙しいなかでも時間をつくり、家事に対する考えや現状の負担について率直に話すと、お互いの理解が深まります。
さらに、「どの作業をどちらが担当するか」だけでなく、「なぜそう感じるのか」といった背景にも目を向けることが大切です。また、小さなことでも感謝の言葉を伝えると、相手のモチベーションにつながり、よい関係づくりにもつながります。
なお、共働きの子育てで心がけたいことについて、こちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事：共働きの子育てで心がけたい7つこと｜共働きの子育てが大変な理由や夫婦円満のコツをご紹介！
家事をリスト化する
家事や育児の負担を見直す際には、どのような家事があるのかを整理してみましょう。ハンドソープの補充やごみ袋の交換といった「名もなき家事」や、子どもの予防接種の管理など「名もなき育児」も含めて書き出してみるのがおすすめです。
夫婦それぞれが何をしているのかが目に見える形になると、見過ごされがちな作業の存在や負担の偏りに気づきやすくなります。この「見える化」は、家事の公平な分担と互いへの理解を深める第一歩になります。
役割分担を工夫する
役割分担を円滑に進めるには、夫婦それぞれの得意・不得意を把握して、できることから無理なく割り振っていくのが効果的です。たとえば、料理が得意な人が食事を担当して、片付けが得意な人がその後の掃除をするなど、得意分野を活かせば効率もアップします。
また、日によって忙しさが異なる場合は、柔軟に交代できる仕組みを設けるのがおすすめです。負担が偏ったときには、お互いが納得できる代替案を取り入れるようにしましょう。
効率的な家事のやり方を見つける
ロボット掃除機や食器洗い機といった時短家電を取り入れると、手間のかかる作業の自動化が可能です。また、同じ種類の家事はできるだけまとめて行うと、作業の流れがスムーズになり、無駄が減ります。
このような工夫を取り入れると、負担が夫婦のどちらかに偏らず、分担しやすい仕組みが作れるようになります。
家事の優先順位をつける
家事を見直す際は、「本当に必要な作業か？」を立ち止まって考えてみましょう。すべてを完璧にこなす必要はないため、優先順位をつけて負担を減らすように意識してみてください。
たとえば、掃除の頻度を見直したり、料理を週末にまとめて作って冷凍保存したりすると、平日の手間を減らせます。また、ネットスーパーや宅配食材を活用すれば、買い物の時間も短縮できます。便利なサービスや道具を取り入れて、無理なく続けられる家事スタイルを作りましょう。
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共働き夫婦が上手に家事分担できない場合の打開策は3つ
職種や勤務時間、夫が理解を示してくれないなど、さまざまな背景によって、すべての夫婦で上手く家事分担ができるわけではありません。そんなときの打開策を紹介します。
- 便利家電を活用する
- ミールキットを利用する
- 家事代行サービスを依頼する
それぞれについて詳しくみていきましょう。
便利家電を活用する
最近の家電製品は進化を続けており、家事の手間を大幅に軽減できるツールとして注目されています。たとえば、材料を入れるだけで料理が完成する自動調理器具や、洗濯から乾燥までを一気にこなすドラム式洗濯機などは、忙しい家庭の強い味方です。
掃除ではお掃除ロボットが活躍しますが、部屋が散らかっていると性能を十分に発揮できないため、使い方には工夫が必要です。時間と労力の節約になる家電の導入は、長期的に見れば大きな価値をもたらしてくれます。
ミールキットを利用する
ミールキットは、必要な食材があらかじめカットされていて、調味料もセットになっているため、調理の工程が大幅に短縮されます。このため、忙しい平日の夕食づくりには心強い存在です。
炒める、煮るといった簡単な作業だけで、バランスのとれた食事が完成するため、料理に時間や手間をかけづらい人におすすめです。無理せず続けられる時短アイテムとして、家事の助けになります。
家事代行サービスを依頼する
家事の負担を軽くしたいと思っても、便利家電や夫婦の協力だけでは限界を感じる場合もあります。話し合いの時間が取れなかったり、慣れない手伝いにストレスを感じてしまったりするケースも少なくありません。
このような場合、掃除や片付け、料理の下ごしらえなどを家事代行にお願いすれば、日々のタスクの一部を手放せます。忙しい日や体力的に厳しいときだけでも取り入れてみると、気持ちにも余裕が生まれます。
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まとめ
この記事では、共働き家庭の家事分担の現状や偏りを感じやすい原因、負担を減らすコツや上手く分担できないときの打開策をご紹介しました。
6歳未満の子どもを持つ夫婦では、妻の家事割合が少しずつ減少はしていますが、未だに妻側が大きな負担をかかえている現状です。この原因としては、明確な話し合いを持たずに分担が自然と決まっていたり、夫婦間でのコミュニケーションの不足や価値観の差があったりします。
また、夫が細かく指示をしなければ動かなかったり、タイミングややり方が違ったりすると、妻は任せきれないと感じて、自分がやってしまうケースも多い傾向です。
一方で夫は、家事に対して前向きな姿勢を持っている場合でも、周囲の理解が得られなかったり、妻から指摘されたりすると意欲を失ってしまう場合があります。このため、日常的に感謝の気持ちを伝えたり、家事をリスト化して優先順位をつけてみたりしましょう。
さらに、それぞれの得意分野を活かして無理のない役割分担をしてみたり、ロボット掃除機や食器洗い機といった時短家電の導入を検討したりするのもおすすめです。
それでも上手く家事分担できない場合は、ミールキットや家事代行サービスを検討して、負担を減らすように工夫してみてください。
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