「家事を分担したはずなのにうまく回らない」「家事が偏っていてモヤモヤする」などの悩みを抱えているご家庭も多いのではないでしょうか。家事をスムーズに進めるためには、家事の「見える化」が大切です。
本記事では、家事リストを作成する方法やカテゴリ別の作成例をご紹介します。また、家事リストを作成するメリットや共働き夫婦の家事分担のコツなども解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
家事リストとは？
忙しい毎日で家事をスムーズにするためには、家事の見える化が欠かせません。家事の内容を明確にできれば、対応すべき内容が把握しやすくなり、抜けや重複を防げます。
また、全体像の把握により、家族との協力体制も築きやすくなり、作業負担の偏りを軽減できます。まずは、家庭内のすべての家事を一度書き出し、誰が何をいつ行うかを話し合ってみましょう。
可視化されたタスクは、無理のないスケジュール調整にもつながり、心身ともにゆとりを持って家事に取り組めるようになります。
「名もなき家事」とは？
日常生活を円滑に維持するには、目に見える家事だけでなく、細かな作業にも目を向けなければなりません。たとえば、電池の交換や備品の補充、ゴミ出し前の分別など、名称のない作業が意外と多く、知らず知らずのうちに負担になっているケースが多いです。
これらは気づいた人が自然と行う場合が多く、役割が曖昧なため不公平感を抱きやすい側面があります。小さな作業こそ、家庭全体で意識を共有し、感謝や理解を示し合う必要があります。
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家事リストを作成するメリットは5つ
次に、家事リストを作成するメリットについてご紹介します。
- 不満やストレスを軽減できる
- 家事をやり忘れるのを防げる
- 夫妻間でのギャップを防げる
- パートナーの協力を仰げる
- 自分だけの時間が作れる
それぞれの内容について詳しくみていきましょう。
不満やストレスを軽減できる
普段何気なく行っている家事も、細かく洗い出してみると予想以上に多くの工程があることに気づきます。一見単純な作業のように思えても、実際には段取りや下準備が必要で、ほかの家事と同時進行しているケースも少なくありません。
こうした現実を夫婦で共有できれば、家事に対する理解が深まり、お互いへの感謝の気持ちも自然と生まれてきます。結果として、家庭内の摩擦やストレスをやわらげる効果が期待できるかもしれません。
なお、共働き夫婦の家事分担の傾向や分担のコツについては、こちらの記事でご紹介しています。
関連記事：共働きなのに家事分担がおかしい？負担を減らす解決策をご紹介！
家事をやり忘れるのを防げる
家事は一つひとつが短時間でも、いくつもの作業の重なりによって負担が増していきます。「料理の準備中に洗濯機を回す」「掃除に取りかかる前に買い置きの確認をする」というように、常に複数のことを考えて動かなくてはなりません。
このような状態では、うっかり抜けてしまうタスクが出るのも無理はありません。家事リストの活用によってやるべきタスクが整理できれば、見落としが防げるだけでなく、夫婦で分担しやすくなり、精神的なゆとりも生まれます。
夫妻間でのギャップを防げる
家庭内での家事の分担は、見えづらさゆえにトラブルの火種になる場合があります。どちらか一方に負担が偏ってしまうと、無意識のうちに不満が蓄積されがちです。
このような場合に、家事リストを用いて誰が何をどの頻度で行っているのかを可視化できれば、お互いの役割を客観的に確認できるようになります。これにより認識のズレが解消され、公平な分担が実現しやすくなるだけでなく、感謝や思いやりの気持ちも自然と芽生えます。
パートナーの協力を仰げる
家事リストによって家事分担の偏りが明らかになれば、パートナーへの協力を仰ぎやすくなります。感情的に「協力して！」と依頼するよりも、具体的な家事の偏りを示して伝えた方が相手に理解してもらいやすいです。
また、夫婦で協力して分担を決めれば、より効率的な家事の分担が可能になるかもしれません。それぞれが気づいていない家事の分担が存在する可能性もあるため、一度お互いの認識をすり合わせてみましょう。
自分だけの時間が作れる
家事の整理のために家事リストを取り入れると、すべての作業を一度に見渡せるようになります。すると、「本当に毎日必要な家事は何か？」を見直すきっかけになります。
やらなくても問題ない家事は思い切って頻度を減らしたり、外部の力を借りたりするのも1つの方法です。負担を軽くすることで、自由な時間が生まれ、自分自身を労わるゆとりが生まれます。無理なく快適な暮らしを続けるためにも、家事の取捨選択が必要です。
なお、子育て中におすすめの趣味については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
関連記事：【ママパパ必見】子育て中におすすめの趣味12選｜選ぶ際のポイントもご紹介します！
家事リストの作成は3ステップ
次に、家事リストの作成方法について3ステップでご紹介します。
- ステップ1.すべての家事を洗い出す
- ステップ2.優先順位を付けて並び替える
- ステップ3.夫婦で家事リストを共有する
それぞれの内容について詳しくみていきましょう。
ステップ1.すべての家事を洗い出す
家事リストを作成する際は、見落としを防ぐためにも、できるだけ具体的に書き出すことが大切です。最初は「掃除」や「洗濯」といった大まかな作業だけでなく、「排水口のゴミ取り」や「洗剤の補充」など細かな家事も忘れずに記録しましょう。
時間を区切って集中して作成し、完璧を目指しすぎず、思いついたときに追加できるよう余白を残すのがコツです。夫婦で一緒に見直しすることで、協力体制も自然と整い、日々の負担軽減にもつながります。
ステップ2.優先順位を付けて並び替える
家事リストを作成したあとは、タスクを整理しやすくするために分類と並び替えを行いましょう。作業の頻度や発生場所、家事の種類ごとに分けると、より見やすくなります。
さらに、それぞれの家事を自分でする必要があるのか、パートナーに任せられるのかを見極めることで、効率のよい分担が可能になります。日々の負担を一人で抱え込まず、協力しながら進めるためにも、タスクの性質を明確にしておくようにしましょう。
ステップ3.夫婦で家事リストを共有する
家事リストの作成が終わったら、その内容を夫婦で見える形にしましょう。方法としては、紙に印刷して掲示するか、アプリを使って共有する方法が一般的です。
紙の場合、目につく場所に貼っておけば、誰がどの家事を行うのかが一目でわかり、子どもでも参加しやすくなります。一方、アプリでの共有は、外出先でも確認できるため、忙しい家族同士でも連携がとりやすい点が魅力です。それぞれの家庭のスタイルに合わせた方法を選びましょう。
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【カテゴリ別】家事リストの例
次に、家事リストの例についてご紹介します。
- 料理のカテゴリ
- 洗濯のカテゴリ
- 掃除のカテゴリ
- 名もなき家事のカテゴリ
それぞれの内容について詳しくみていきましょう。
料理のカテゴリ
料理のカテゴリに分類される主な家事の内容については、以下のとおりです。
- 食事のメニューを決める
- 必要な食材のメモを作成する
- スーパーや店に買い物に出かける
- 買った食品を冷蔵庫や棚に片付ける
- 調味料を補充・入れ替える
- 食材をカットしたり下処理する
- おかずや料理をまとめて作っておく
- お弁当の準備をする
- 朝・昼・晩の食事を調理する
- 料理をお皿にきれいに盛る
- 使用後の食器を洗う
- 洗った食器を元の場所に戻す
- 食卓の汚れを拭き取る
- シンクや排水口をきれいにする
- 生ごみを処理する
- まな板を消毒や漂白する
- ふきんを清潔に保つために除菌する
- コンロ周りを掃除する
- 冷蔵庫の中を整理整頓する
- 食材の状態や賞味期限を確認する
- 食器用洗剤を補充・詰め替える
- パントリー内を整理し整える
- 鍋やフライパンなどの調理器具を洗う
- 調理器具を収納し整頓する
- 電子レンジやオーブンの中を掃除する
- キッチンの壁の汚れを拭き取る
- キッチンの床を掃き掃除・拭き掃除する
- トースターのパンくずなどを掃除する
- コーヒーメーカーを分解して洗う
- 麦茶やお茶を作って冷やす
- 浄水器のカートリッジや内部を清掃する
- 包丁の切れ味を保つために研ぐ
- 換気扇のフィルターや内部を掃除する
洗濯のカテゴリ
洗濯のカテゴリに分類される主な家事の内容については、以下のとおりです。
- 洗濯機を回して洗濯を始める
- 洗剤の在庫をチェックして補充する
- 柔軟剤の残量を確認し、必要に応じて追加する
- 洗濯前に服のポケットの中身を確認する
- 衣類の洗濯表示を確認する
- 洗い終わった服を物干しにかける
- 乾いた洗濯物を取り込む
- 衣類をきれいにたたむ
- たたんだ服をクローゼットや引き出しにしまう
- シーツや枕カバーなどの寝具を洗濯する
- 汚れた部分を先に処理してから洗う
- デリケートな衣類を手洗いする
- クリーニングが必要な服を店舗に持っていく
- 仕上がったクリーニング品を受け取る
- 漂白剤の在庫確認と補充を行う
- 洗濯機の表面を拭いて清潔に保つ
- 洗濯槽を掃除し、カビ対策をする
- 子どもの上履きや運動靴を洗う
- 季節に合わせて衣類を入れ替える
- ほつれの修繕やボタンの付け直しをする
掃除のカテゴリ
掃除のカテゴリに分類される主な家事の内容については、以下のとおりです。
- 掃除機をかけて部屋をきれいにする
- 家具や棚の表面を布などで拭き取る
- 窓やガラス面を磨いて透明感を保つ
- ベランダやバルコニーを掃除する
- 庭まわりの整備を行う
- 植木や庭木の剪定・水やりなどの手入れをする
- 玄関まわりを片付けて見栄えを整える
- 浴室内の掃除（浴槽の洗浄、カビ防止、排水口の清掃、バスマット交換、換気扇や洗面台の清掃、洗剤の補充）を行う
- トイレの清掃（便器や床の掃除、マット交換、トイレットペーパーの補充）を行う
- 長期間放置された物を片付ける
- 収納スペースを整理して物を出し入れしやすくする
- 靴を並べ直して整える
- 各部屋のゴミを集めてまとめる
- 集めたゴミを屋外の収集場所に出す
- 加湿器や空気清浄機のフィルターなどを清掃・点検する
- エアコンのフィルターや本体を掃除する
- 家具の隙間や天井付近のホコリを取り除く
- 掃除道具や洗剤類の在庫を確認し、補充する
名もなき家事のカテゴリ
名もなき家事のカテゴリに分類される主な家事の内容については、以下のとおりです。
- 郵便ポストを確認して届いたものをチェックする
- 不要なチラシやダイレクトメールを分別・処分する
- 家族を車で送迎する
- ティッシュペーパーを取り替えたり補充したりする
- トイレットペーパーや洗剤などの日用品を買い足す
- ゴミ箱に新しいゴミ袋をセットする
- 子どもが学校などから持ち帰ったプリント類を確認する
- 子どもの宿題や勉強を見てサポートする
- 子どもの習い事の支度を手伝い、送り迎えを行う
- ペットの食事やトイレの片付け、ケージの掃除、エサの在庫管理を行う
- 電気・水道・通信などの各種料金を支払う
- 宅配便や郵送物などの荷物を受け取る
- 訪問者への対応や応対をする
- PTA活動や学校の行事に参加する
- 自治会や町内会の集まりに出席する
- 通院する家族に付き添って病院へ行く
- 結婚式やお葬式など、親戚の行事に参列する
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共働き夫婦が上手に家事を分担するコツは7つ
次に、共働き夫婦が上手に家事を分担するコツについてご紹介します。
- 冷静に話し合いをする
- 負担が均等になるように分担する
- 得意・不得意を考慮する
- ある程度のルールを設ける
- 余計な口出しをしない
- お互いを思いやる
- 完ぺきを求めない
それぞれの内容について詳しくみていきましょう。
冷静に話し合いをする
家事の分担を話し合うときは、感情的にならずに落ち着いて自分の思いを伝えることが大切です。「自分ばかり頑張っている」と感じていても、相手に責めるような口調で伝えると、話がこじれてしまう場合があります。
このような場合に有効な方法が、「私」を主語にした伝え方です。たとえば、「私が料理をしている間に、食器を洗ってもらえると助かる」といったように、具体的な内容を丁寧に伝えると、相手にも協力しやすい気持ちが生まれます。
負担が均等になるように分担する
家事を分担する際には、単純に数だけで割るのではなく、それぞれの作業にかかる時間や体力的な負担も考慮しましょう。たとえば、料理や掃除のように時間がかかるものは、分担したり交代制にしたりするなどの工夫が必要です。
共働きやワンオペ育児の家庭では、仕事のスケジュールに応じた柔軟な対応も求められます。無理なく継続できるバランスを見つけるためにも、定期的な話し合いでお互いの状況を確認し合うことが円満な家庭づくりにつながります。
なお、ワンオペ育児の辛さを解消する方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事：ワンオペ育児がしんどい！辛さを解消する5つの方法をご紹介！
得意・不得意を考慮する
家事を分担する際に大切なのは、作業を平等に割るよりも、個々の得意分野を活かすことです。掃除が得意な人が整理整頓を担当して、料理好きな人が食事の準備を担うなど、自然に役割を決めるとストレスが軽減されます。
とくに、苦手な分野を無理に担当すると負担が増えて、長続きしません。家族内で得意な作業や好みを共有して、それぞれが無理なく取り組めるようにすると、協力しやすく、家事の効率も上がります。
ある程度のルールを設ける
家事をスムーズに分担するためには、家族で基本的なルールを決めておきましょう。たとえば、「洗濯は誰がいつやるか」「ゴミ出しは誰の担当か」など、具体的な流れを共有すると、役割が曖昧にならず、無駄な衝突も減ります。
しかし、体調や予定の変化もあるため、臨機応変に対応できる柔軟さも大切です。完璧にこなすことを求めすぎず、協力し合う姿勢が、家庭内の良い関係を保つポイントになります。
余計な口出しをしない
普段から家事を担っている人は、自分なりの進め方やこだわりを持っているものです。このため、パートナーが手伝ってくれている場面で、その方法に違いがあると気になってしまうかもしれません。
しかし、完璧さを求めすぎず、「やってくれたこと」に感謝する視点も大切です。多少のやり方の違いがあっても、参加しやすい雰囲気づくりが第一歩となります。また、使いやすい道具や明確な手順を用意すると、パートナーが自然に関われる環境が整います。
お互いを思いやる
家事の負担が積み重なると、つい相手に対して不満を抱いてしまう場合もあります。「どうして気づかないの？」「なんで手伝ってくれないの？」という思いが、知らず知らずのうちに関係をぎくしゃくさせてしまうケースも少なくありません。
しかし、相手にも見えない忙しさや気づけない理由が隠れている可能性もあります。このような場合、一歩引いてお互いを思いやる気持ちが大切です。小さな気配りからはじめて、感謝の言葉を交わせば、自然と協力の輪も広がっていきます。
完ぺきを求めない
共働きで子育てをしている家庭では、日々の時間が足りず、すべてを完璧にこなそうとすると負担になる場合もあります。思い通りに進まない日があっても当然です。
このような場合は、「今日はここまでできた」と前向きに捉える気持ちが大切です。自分にもパートナーにも高すぎる理想を押しつけず、できたことを認め合う姿勢が、心のゆとりにつながります。完璧を求めすぎず、柔軟な気持ちで向き合うと、毎日がもっと心地よくなります。
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家事の分担が難しい場合の対処法
忙しくて家事のすべてをこなすのが難しいと感じたときは、無理をせず家事代行サービスを検討するのも1つの方法です。頼ることにためらいを感じる人もいるかもしれませんが、専門のサービスを利用すれば、自分の時間を確保でき、心にも余裕が生まれます。
とくに在宅にこだわらず作業を進めてくれるプランなら、外出中でも家事が進みます。キャンペーンや定期割引なども活用しながら、負担の軽減につなげてみるのもおすすめです。
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まとめ
本記事では、家事リストを作成する方法やカテゴリ別の作成例、家事リストを作成するメリットや共働き夫婦の家事分担のコツなどを解説しました。
忙しい毎日で家事をスムーズにするためには、家事の見える化が欠かせません。目に見える家事だけでなく、細かな作業にも目を向けるようにしましょう。
家事リストは、料理や洗濯、掃除、名もなき家事といったカテゴリに分けて管理すれば、家事の全体像も把握しやすくなります。リストを作成すれば、不満やストレスの軽減、やり忘れの防止、夫婦間の認識のズレをなくす効果も期待できます。
また、共働き夫婦が家事をうまく分担するには、冷静な話し合いを心がけ、思いやりを忘れないようにしましょう。しかし、忙しくて家事のすべてをこなすのが難しいと感じた場合は、無理をせず家事代行サービスを検討するのも1つの方法です。
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